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13th floor

愚問





どうしてこんな風になっちゃったの?


熱く、赤く、青く、黒く腫れたお尻をそっと撫でながらきいてみた。

微かに震える肌は何も答えない。



沈黙の中で思い出した。
ああそうだったね。
こんな風にしちゃったのは私だ。
無責任な愚問だったね。ごめんね。
こんな風になるまでどうして。
自分に訊いてみる。
ああそうだったね。

私は君の初めてのひとだ。初めてこうしたとき、君は、どんどん閉じこもっていくだけで、声ひとつあげなかった。

見てみたかったの。狂うのを。
聞いてみたかったの。叫び声を。




三度目でやっと聞けるようになったその声。



こうなるまでに何度も訊いたね。

もう嫌になっちゃった?

君はしっかりとした声でこう答えた。


「いいえ」






そして私はさよならする前にこう訊いた。

こうなって、幸せ?


「わかりません」

そう、それでいい。こんなことで幸せになってはいけない。どんどん堕ちていけばいい。
そしてまたこうやって、遠いまちから私に会いにくればいい。


ねぇ、知ってる?
君がくれた絵。
あの絵の中にいるのは、遠い昔の連続殺人鬼。

  1. 2017/09/03(日) 17:57:13|
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壊れる




こわれる


縄を解いて床に寝かせていたらあの子はそう呟いたんだ。

だから私はきいてみた。

それはどんな音、ガシャンって壊れるの?

ちがう

バリンって壊れるの?

ちがう サラサラ

サラサラと壊れていく。
それは砂だったんだ。細かい粒。

だから私は息を吹きかけた。

ああ、無くなっちゃうよ。

あの子は震えて泣いていた。こわいって。


ああ、もう無くなっちゃったよ、もうどこにあるのか解らない、その一つ一つの粒は何だったの?


何でもなかったんだ、なにものでもない。

何でもない何かを固めて大切にしていたんだねきっと。
なにものでもないということを認めるのは凄くこわいんだ。
かきあつめようとしてももうそれがどれだったのかは解らない。





なんてそんな風に壊れていった私たちだけれど、時間という現実がきて、何事も無かったかのように、元の姿で、少し涼しくなった9月の歌舞伎町にすとんと着地して、重い荷物を引きずりながら歩いてさよなら。
たったの2時間だけ、こわれる遊びをした私たち。
もうすぐ彼岸。
  1. 2017/09/02(土) 18:15:46|
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ごめんね。














痛い?

と訊くと、

痛いです

と返ってくる。


ごめんね、殴ったりして。
でも君が悪いんだよ。
その身体がいけない。
痛いです、と悶え苦しみながらどんどん勃起していくじゃないの。
ごめんね、殴って。
でももっともっと興奮している姿が見たくなる。

あと一回だけ。やってもいい?



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

約束通り顔は隠しましたよ!
本当に苦しそうにしてるのにどんどん固くなっていって。
あなたの身体はどうなってるのかしら?もっと探ってみたくなります。

あと名古屋の某テーマパークはぼったくりだとは思うけど気になるから行ってみようかと思っています 笑

次回でプレミアム会員ですよ♡

また気持ちいいことしましょうね。


ありがとうございました。


十三花
  1. 2017/04/06(木) 17:24:35|
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関係


あの人に会うと思うと、背筋が伸びるような。
そんな関係もいい。

知り合って数年経つけれど、私は彼を「Sさん」と苗字にさんを付けて呼ぶ。そしてプレイの前後は敬語で話す。

倍近く歳上の、上品なおじさま。
私の知らないことを知っているひと。

大学生の頃、私のどんな質問でもにこやかに答えてくれた教授のような。
他愛のない話もきちんと聞いてくれるバーのマスターのような。
絵の良さを嬉しそうに説明してくれる画廊のオーナーのような。

歳上の、優しくて、物知りな男性。
Sさんはそんなひと。

今日のお話は。「我儘なお嬢様とその下男」。


変わる瞬間がある。
シャワーを浴びて部屋の扉を開ける瞬間。
先程とは別人になる。
Sさんも、私も。









・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

Sさんへ。

いつも「今日のストーリー」を聞かせて下さる時、とても嬉しそうですね。そんな顔を見るのも楽しみのひとつです。

縄をほどいた後も愛おしそうに縄を抱きしめ、身体に擦り付けている姿、堪らなく気持ちいいです。

次もまた、お嬢様と下男シリーズ、楽しみにしていますね。


ありがとうございました。

十三花
  1. 2017/03/22(水) 16:13:35|
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思い通りに。








床が似合う。
ソファに座ってはいけない、そこは私の席。
ほら、床が似合う。
思わず蹴飛ばしたくなる顔。

ネクタイで目隠し。
着替える前から私をその気にさせるのは策略なの?
苛つく顔。
思わず馬乗りになりたくなる顔。








初めて会った時。
「縛られたりするのは興味がない」
って言ってなかったっけ。
こんなに肌を震わせて。
そんなに大きくさせて。
少しは興味が湧いてきたのかな。

動けなくなる体。
小指に触れただけで跳ね上がる体。

思い通りになってきて漸く面白くなってきたの。
君との遊び。
漸く気持ちよくなってきたの。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

Tへ。
目はその後大丈夫?
あんなに盛大にところてんするなんてね。

初めて会った時こんな風になったらいいなと思っていたけど、思い通りになってきてとてもいいの。
一本鞭もアナルも。
もっともっと、ね。
チョコレートもありがとう。

じゃ、また来週!

ありがとうございました。

十三花
  1. 2017/03/15(水) 19:10:02|
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十三花(TOMiCA )

Author:十三花(TOMiCA )
拠点を名古屋から東京に移し、SM活動中。
まだまだ勉強中ですが、緊縛が好きです。

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