お久しぶりです、とその男は云った。
顔も名前も。思い出そうと、しても記憶から殆ど出てこない。
私にとって、初めて会う男だった。
彼は私との想い出を語り始める。
そして私は、思いだした。はっきりと。
確かあれはもう、6年前で。
私は名古屋のSMバーに在籍していた。
首輪をつけて散歩に行って、バナナと牛乳を、買いに行ったんだ。
「やっとお会いできて嬉しいです、」
そう言って彼は、足元に跪き私を見上げた。
こんな風に、二人きりで再会するなんて。
あの頃の私。
あの頃の、彼。
改めて名前をきく。
彼はNと名乗った。
それが先月の出来事で。
Nは、再び私の元に来た。
テーブルに置かれた袋から、バナナを取り出す。
Nの目線は、私の口元へ注がれる。
口の中に入っていくバナナ。
動く口を見て。
Nの体は震え、息は荒くなる。
そして床に吐き出す。
「食べなさい」。
完全に興奮しきっている体。
這うように、私が吐き出したバナナを貪る。
プリンを食べるのは、Nの苦手な鞭を打ってから。
立たせて、正面から。
鞭の先が掠れそうになるだけで、激しく震え、腰が引ける。
その泣き出しそうな表情が、堪らない。
その顔が、大好物。
プリンは口の中へ吐き出して・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
Nへ。
六年ぶり!!凄いよね何だか。
あの頃からは成長したかな?
正直殆ど思い出せなかったけど、お散歩の話を聞いてその日の出来事をしっかり思い出しました。懐かしいね。
鞭を掠れるか掠れないかのスレスレで打っていた時の腰の震えがよかったとてもとても。
私が「もぐもぐ」してるうちにみるみる固くなる。
鞭が掠れそうになると縮こまる。
分かり易すぎ!!
鞭でも固くなるような体に変えて行きたいね。
ありがとうございました。
十三花
- 2015/03/10(火) 03:46:23|
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