(ウルトラマンについて詳しいことは知らないけれど)
「ウルトラマンはエロい」
まず、質感。あれはどんな触り心地なんだろう。ラバーの様にツルツルしているのだろうか。それとも鮫の様に一見ツルツルに見えて実はザラザラなんだろうか。
ツルツルであって欲しい。
つま先だけでもいいから触ってみたい。
そして、表情。
全く変わらないのがいい。仮面を被っているようだ。
だけれどウルトラマンは確か生命体だからあの顔で産まれてあの顔で死んでいく筈だ。仮面では無い。
なによりも、サイズ。
大きいのだ。とても。大体20階建てのビルと同じくらいだそうだ。
そんな大きさで、人間と同じ形をしていて、こともあろうに筋肉質。
ウルトラマンの背筋、なんていやらしいの。
正義の味方だからそんな描写は無いだろうけれど。
私も、私以外も。踏み潰されてしまう、しかもウルトラマンはその事に気づかない。
なんて可哀想な私たち。
●
「十三花さんに食べられたいです」
馬乗りになって首を絞めた時、そんな事を言った男がいた。
「噛まれたいの?」と訊いたら
「小さくなって、十三花さんの口の中に入りたいです」
と返された。
その時、その男は小さくならなかった。
私は自分が巨大化していく感覚を味わった。
音もなく、どんどん大きくなっていく。
まるでウルトラマン。
なんだっけ、これ。ああそうだ。
子供の頃読んだ まど・みちお の「二本足のノミ」という詩が堪らなく好きだった事を思い出した。
十三花
Author:十三花(TOMiCA )
拠点を名古屋から東京に移し、SM活動中。
まだまだ勉強中ですが、緊縛が好きです。
楽しいことが大好き。
SM以外の日常的な事も日々呟いています。